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上海博邦知識産権服務有限公司
総経理 林 祝平氏


<今回の企業>
ブランド品に興味のある日本人なら誰もが「偽物」を売る人を見たこと、または存在を聞いたことがあると思う。今の中国国内では、これら有名ブランドの偽物以外にも様々な商品のコピー品や模造品があふれている。機械の小さな部品から衣料品、食品、ゲーム機まで。ここ上海においてそれら「偽物商品」を摘発し、正規に存在する知的財産権を保護するという業務を営み、また商標登録、特許申請代行も手がける上海博邦知識産権服務有限公司、林祝平社長にお話をうかがった。


<前回のつづき>
―知的財産権保護の業務において何か苦労などを感じられていますか?

高級品分野では、組織ぐるみや裏社会が絡むことも多く、知的財産保護の業界全体では、時々トラブルもあったと聞いています。現場でも、やはり我々は政府の人間ではないので、摘発などの場ではとりわけ風当たりが強いこともあります。追跡途中や商品押収の局面で、現場スタッフが身の危険を感じることもありました。しかし、弊社においては起業してから5年間、さいわい大きな事故などはまだありません。


―林社長がもつ偽物に対してのお考えをお聞かせいただけますか?

「偽物はなくなるべきだ」と思います。消費者の安全に関わるものは特に重要な問題です。正規の企業の努力やブランドイメージも水の泡となります。また、偽物は闇商品ですので商品登録もされておらず、そのため税金徴収も難しいので、国全体の経済に対しても無利益なのです。今では海外企業だけでなく、中国企業にも深刻な被害が出てきました。偽物製造を野放しにしておくことは、正規の企業にも、国にも大きな損失であることに違いありません。


―海外企業だけでなく既に中国企業にも影響がでているということですが、中国企業が受けた被害例を一つ具体的に教えていただけますか?

では、ある受験試験場で起きた鉛筆の事件を話しましょう。中国国内の鉛筆分野において、非常に知名度があり、市場シェアも非常に大きい某ブランドがあります。質も高く、受験の際には国も規定鉛筆として某ブランドの鉛筆を使うように指導しています。しかし、最近では某ブランドに対する偽物が大量に出回っており、ある受験会場で生徒に配布した鉛筆の中にも偽物が1000本ほど混じっていたのです。

この事件は、添削の時点で1000人もの生徒が0点不合格となったために発覚しました。質の悪い鉛筆でマーキングしたため、機械が読み取らず、そのため1000人もの生徒の努力が水の泡となったのです。これも偽物をしっかりと摘発しておけば起こらなかった事件であり、大きな被害の一例だと思います。


―「偽物はなくなるべき」とおっしゃいましたが、偽物が無くなると御社は存続できなくなるのではないでしょうか?

確かに偽物が完全になくなれば、摘発を仕事とする調査部の仕事はなくなるかもしれません。しかし、この調査部も培った調査力を活かし、市場の情報サービスを多角的に展開し、業務を多様化させようと考えています。また法務部も強化し、今後増加していくに違いない特許申請や商標登録など、権利取得の代行サービスを拡大していこうと考えています。
今後は、信用調査、特許権サービスの先駆けとなるリーディングカンパニーにしていきたいと思っています。


―現状の中国に対する思い、また今後の中国の展望についてどうお考えになっていますか?

現在の中国は古代に比べて国民の質が落ちたと思います。近代の迷走によって教育の質も落ち、経済も立ち遅れ、毎日の食事に精一杯な人々が大勢生まれました。文明的に中国人のレベルが落ちたと感じています。

その点は非常に悔しいですね。しかし、今後の教育の発展、経済の発展によって質は必ず向上すると思います。最近では飲食店でも「いらっしゃいませ」「気をつけてお帰りください」などと言うようになってきました。一昔前に比べれば大きな進歩ではないでしょうか。今後の展望については比較的楽観視しています。この調子で発展し先進国の仲間入りをするのではないでしょうか。確かに内陸部ではまだまだ発展途上です。しかし、国民全体にも自信が溢れていますし、教育も市民もレベルアップし、文明レベルも戻りつつあると感じています。


―いま、様々な問題もあり日中関係は少し難しい局面にあると思います。現状の日中関係に対する思いをお聞かせいただけますか?

市民レベルでは日本社会に好印象を持つ人も大勢いますし、個人レベルではそれほど大きな問題はないと思っています。しかし、やはり国レベルではもう少しどうにかならないかと考えています。やはり、誤解も積み重なっていますし、相互理解に努める姿勢を持たなければならないでしょう。何らかの解決策をお互いが話し合うべき段階であるとも感じています。
日本のみなさまも、マスコミだけでなく、自分の目で確かめ、起きている問題の本質を見極めた上で、相互理解に向けて取り組んでいただきたいと思います。


―先ほどのデモは上海をはじめ広東省でも大規模となりました。デモについてどうお考えでしょうか?また業務等に支障は出たのでしょうか?

先ほどのデモに対して日本側の見解を聞くと、中国国民の国内の社会に対する不満の捌け口が日本に転換されて発散されたのだ、という意見もみられました。しかし、先ほどのデモについて言えば、国の政策に不満を持つ貧しい人々というわけではなく、中国の中でも恵まれている人々が参加していました。地方から出てきた大学生が多く参加していた、という報道もあったかと思います。日本のみなさまには、そのような地方出の大学生が経済的にも恵まれていないというイメージがあるのではないでしょうか?しかし、彼らは地方から都会の大学へ出てこられるという時点で、恵まれた層に所属していることが多いのです。やはり、日本に対して本当の意味で強いメッセージを発信している、ととらえる方が自然ではないでしょうか。日本のみなさまには、この点の本質も見ていただきたいと思っています。

業務的な面でもやはり大きな影響がありました。広東省では日本企業への風当たりも強かったため、日本企業の摘発依頼を当局に提出しても、当局が動かなくなります。当局としても、人々が日系に敏感な時期には、日本企業に肩入れしているというイメージをつけたくありませんし、日系企業のために動こうという意気が生まれることもありません。ですので、その時期には我々の業務もストップしていました。日中関係悪化は、政治的な問題だけに留まらず、ビジネスの場でも非常に大きな影響があると知っていただきたいです。


―最後に、こちらに来て勉強している留学生に向けてメッセージをお願いします。

日中友好のためにも、日本人の留学生には中国人とお互いの理解を深め合っていただきたいですね。違いを全て受け入れるということではありません。違いを違いと認識した上で相互にわかりあえる関係を築いて欲しい、それが私からのメッセージです。


―ありがとうございました。


※1 1元=14.83円(2005年11月27日現在)


上海博邦知識産権服務有限公司
総経理 林 祝平氏



取材:城田 善盛 
執筆:高松 俊
同行:岩田典子 嶋田恒平 増永 富治


<編集後記>
様々な分野で偽物が溢れていることを改めて確認し驚きと同時に正直感心しました!相当の知識・技術を必要とする製品まで偽物を作ってしまうのです。その技術力を表社会で人々にもっと役に立つ分野に使って欲しいものです。またあんなに安い偽物を見ると本物ももう少し安くできるのではないかなと思うこともあります(笑)( ヨシモリ)

特殊な分野なのでいつもになく気合入りました。偽物商品ですが、需要があるかぎりどこかに存在し続けるものだと思います。横流し品などはそもそも「偽物」ではないですから。こうして取材を重ねるといろんな社長さんの話がシンクロしてきておもしろいです!OPUSの取材の話にもあったのですが、海賊版などを逆手にとった攻勢などを考えるのも一つの手だなと再認識です。この活動では本当に様々なものが見えてきます。表から裏まで(笑)学生のうちに知れて本当に良かった!!(俊)

近年問題となっているコピー商品ですが、衣料・雑貨・機械、後には、IT機器・食料品まで、流通していたのには驚かされました。しかし、食料品は直接人の健康にもかかわるので、ぜひ厳しく取り締まってもらいたいものです。しかし外国文化の報道規制が厳しい中国で、これだけ、日本の映画やドラマ、アニメが中国の方に浸透されているのもコピー商品のおかげだと思うと、コピー商品について少々考えさせられます。(富)


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